今日はソウル大学の倫理教育科で教授を務める著者による「哲学本」をご紹介します。
目次
『혼자는 외롭고 함께는 괴로운 당신에게-외로움과 우정, 사이의 철학-(独りでいるのは寂しくて、一緒にいるのはつらいあなたへ-寂しさと友情、間の哲学-)』(オム・ソンウ著、21世紀ブックス)
くわしい情報はこちらから。人文書やビジネス書で有名な21世紀ブックスから刊行された一冊です。
本書の構成
全部で4章からなり、1章は孤独について、2章は寂しさを解消する関係について、3章は友情について、4章はよりよい関係を築くためのアドバイスで構成されています。
孤独とは
著者は、人間はそもそも寂しい存在だとしたうえでショーペンハウアーの言葉を引用し「少しくらい孤独なほうが自分として生きることができる」と述べます。
さらには自分に自信のない人であればあるほど他人から認められることや、他人との関係を築くことで安心を得るとも。
一方で自分に自信のある人は一人でいるときに他人を求めるよりも、自分を省察し、穏やかでクリエイティブな時間を過ごせるといいます。
最近の人はより孤独を感じている?
SNSの発達により、私たちは他人と簡単につながれるようになりました。
しかしそのことで、より強い寂しさを感じることも。この状況を「接続した孤立(connected isolation)」といいます。
SNSの中で人間関係に築くことになんの問題があるのかというと、持続的なコミュニケーションが難しいこと、そして自己表現することを萎縮するようになるところにあるそう。
これらの問題を解決するためには定期的にオフラインで顔を合わせたり、長い時間をかけて信頼を築いたりすることが必要。
社会が目指すべきもの
著者は、人々の孤独を解決するためには政府も努力すべきだと述べています。
たとえば共同住宅の建設、世代を超えて交流できるコミュニティーセンターの設立、各支援プログラムなどをとおして人々のつながりを広める努力を続けること。
日本でも韓国でも「哲学」から暮らしをよくするヒントを得る本が増えているけれど、人間関係にスポットを当てた一冊はとても読みやすく興味深かったです。
高齢化社会が進み、孤独死などの問題も叫ばれる今、あらためて孤独について考えるきっかけになりました。
哲学の入門書としてもおすすめです!
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