ここ最近、「教養」をテーマにした本が多く出版されています。
韓国も日本と同じで、歴史や芸術、科学などさまざまな分野におけるちょっとした知識を楽しく学べる本がたくさん出ています。
今日は「海洋科学」について楽しく学べる一冊を紹介します。
目次
『바다에 미래가 있다-10대를 위한 해양과학 이야기-(海に未来がある~10代のための海洋科学ものがたり~)』(韓国海洋科学技術院企画、チャンビ)
こちらから、くわしい情報が見られます。
タイトルからもわかるように、10代の子どもから大人まで学べるようにとてもわかりやすい言葉で書いてあるのが特徴です。
本書の構成
本書は全部で4つの章から構成され、1章は深海、2章は海洋性物、3章は海洋バイオテクノロジー、4章は海の気候について書かれています。
それぞれインタビュー形式で書かれているのでとても読みやすいです。
以下、印象残った部分をいくつか紹介します。
深海の調査
昔は深海には生き物は住めないと考えられていたそうです。というのも、深海は光が届かないので光合成をする生物は生息できないと思われていたとか。
ところが研究が進むにつれて、光合成の代わりに「化学合成」をする生物がいることがわかったそう。
最近は技術の発達により、無人探査機で深海を探索できるようになったそうですが、それでも深海の調査は慎重に行うしかなく全体の5パーセントしか調査がなされていないそうです。
とはいえ無人の探査機では限界があるそうです。人を乗せる探査機を保有しているのは日本やアメリカ、フランスなど世界でも数えるほどしかいないという話もあり、そういった国ではどういうことを調査しているのかということも気になりました。
身近なバイオテクノロジー
バイオテクノロジーとは、いわゆる天然物を使って薬や鎮痛剤などをつくることを言うそうです。
天然物とはたとえば、ニコチンやカフェインのこと。これまでは地上にある植物などから天然物を採取して、科学や医学に活用してきたのですが、近年では海洋の天然物が注目されているそうです。
でも、海洋天然物を活用した事例は20種類にも満たないそう。これは地上に比べて海のほうがさまざまな面でアプローチが難しいことが一因らしく……
フグの毒を使った鎮痛剤の研究が行われているという話なんかも紹介されていました。
ひょっとすると、美容に興味のある方は最近「PDRN」という言葉を聞いたことがあるかもしれません。私も最近になって、化粧品の成分でよく見かけるな~と思っていたら、これはじつは鮭の精巣から抽出した成分だそう。
海の気候変動
「地球温暖化」と聞くと、多くの人は気温(大気)の変化を真っ先に思い浮かべますが、海の気候の変化を見きわめることは人類にとってとても大切なことだと言います。
地球の約71パーセントは海に覆われていて、海はエネルギーの循環や気候システムにも大きな影響を与えています。
温暖化によって海がどう変化しているか、これからどう変化していくかがくわしく書かれていて、個人的にとても危機感を覚えました。
たとえば「海洋熱波」という現象。恥ずかしながら初めて知った現象だったのですが、身近なところでも発生していて、海の生態系にも大きな影響を与えることがわかりました。
すぐに行動を変えることはできなくても、こういった問題を認識することが大事なのではと感じました。
子どもだけではなく、大人にもぜひ読んでもらいたい1冊です。
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