インスタントラーメンの歴史を学べる一冊

原書紹介『유자는 없어(ユジャはいない)』

유자는 없어(ユジャはいない)/キム・ジヒョン著、トルベゲ

https://product.kyobobook.co.kr/detail/S000218938619

地方に暮らす高校生たちの悩みを描いた青春小説。

<あらすじ>

ユ・ジアンは巨済島の田舎町に住む高校生。友人たちからは、本名をもじった「ユジャ」というあだ名で呼ばれている。
ユジャにはどこか冷めているところがあり、島で暮らしつづけることに一種の諦めのようなものを感じていた。中学から勉強が得意で高校に入ってからも1位をキープしていたものの、しだいに1位でいることのプレッシャーを感じるようになっていく。
時を同じくするように、べつの高校に進学した親友のスヨンが登校をしぶるようになり、ジアンも気が気でない。
代わり映えのしない二人の日常が少しずつ動きはじめたのは、放送作家のヘウォンや、クラスメート・ヘミンとの交流がきっかけだった。
将来の不安や見知らぬ土地への羨望を抱えながら、ジアンたちはほんとうの自分を見つけるため必死にもがいていく。

<感想>

著者の出身地が舞台になっているので、登場人物の心情がとてもリアルに感じられました。

韓国語の紹介文のなかで「当事者文学」という言葉が使われていたのですが、田舎出身の著者だからこそ書けた作品なのだと頷きたくなる作品です。

今住んでいる場所に引っ越してきてから、さまざまな機会がソウルだけに集中しているもどかしさを感じることが増えたのですが、地方出身者の感じるそれは私には想像もできないものだろうと思います。
高校生になっていきなり将来を見据えなきゃならなくなったときの不安、子どもでも大人でもない不安定な心は、きっと多くの人が共感できるはず。
韓国語で本を読んでみたい方にもおすすめの一冊です!